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ケネディスクールの卒業式

 5月28日は、ハーバード大学全体の卒業式及びケネディスクールの卒業式が行われました。ヤードと呼ばれるメインのキャンパスで行われるハーバード大学全体の卒業式は、事前のチケット購入が必要だったのですが、ケネディスクールの卒業式はチケット購入が不要だったので、来年度も残る僕ともう一人の方と一緒に、卒業生の見送りに行ってきました。今年度のケネディスクールの日本人学生は全部で11人いたうち、9人がケネディスクールを去ることになります。

 ケネディスクールに入ってよかったと思えるうちの一つに、自分よりも年上の友人がたくさんできたことがあります。ケネディスクールでは、若い人の多いMPPも、プロフェッショナル経験の長いミッドキャリアも、その中間にあたるMPA2(僕のいるプログラム)も、クラスではみんな同じ立場で、議論をしていきます。ミッドキャリアの人たちは、アカデミックな能力を重視して選ばれるというよりは、政治や行政、ビジネス、NGOなどの各分野で高い成果やリーダーシップを発揮してきた人が選ばれているので、そういう彼らの振る舞いや発言から学べることが多かったです。前々回の記事で得た学びと通じるのですが、世界各国から集まるミッドキャリアの学生と接する中で、社会に出て周囲から信頼を得て高いパフォーマンスを発揮している人というのは、頭がもの凄くいいという人よりも、どちらかといえば、周囲から好かれる素質を持っていたり、様々なタイプの人たちと人間関係を上手に築く能力に長けている人が多いのではないかと感じるようにもなりました。また、普段はにこにこと社交的に振る舞う人が多いのですが、授業のプレゼンなど、いざというときには、自分の能力を最大限アピールし、自分を効果的に発信することにも長けている人が多いとも感じました。僕はこれまでの人生では、中身があまりないのにも関わらず自分をプレゼンするのだけが上手な人に出くわすと、嫌悪感を抱いていたことが多かったのですが、ケネディスクールに来て、自分を効果的にアピールすることができなければ、結局は誰からもその能力に気づいてもらえないし、認められないという当たり前の現実を知ることができました。こうした学生の特徴から、アカデミックな能力の向上を目的としてケネディスクールに来ると、少し肩すかしを食らうかもしれません。僕自身、初めはアカデミックな力を高めることに重きを置いていたので、戸惑うことが多くありました。ただ、最近では、毎日の授業や課外活動を、実社会に放り込まれてからの自分の効果的な見せ方・全人格的なコミュニケーションのための訓練の場だと思えば、これ以上ない環境が整っているように感じています。

 日本人について言えば、今年度は、ミッドキャリアが11人中7人を占めました。他のプログラムの人もたまたま僕よりみんな年上で、僕が一番若造でした。ミッドキャリアの人たちは、30代前半から後半の方たちが多く、上下関係を重んじる日本でもし出会ったのならば、中々フランクに接することができなかった人もいたと思います。そうした方たちと、ジャパントリップの企画の過程や、ジャパンコーカスのイベントなどを通じて、フラットな立場で、人間関係を築くことができたのは、他では得難い貴重な経験となりました。彼らは、家族を持っている人がほとんどで、家庭と勉強、課外活動を両立させているのが単純にすごいなと思いました。僕が今、課外活動や勉学に思う存分時間を割けているのは、家庭を持っていないからという面も正直あると思っているので、どうやって家庭と仕事(勉学)をバランスさせていくかという点について、彼らから参考にさせてもらえることが多かったです。また、人との接し方などマチュアだなと感じる面が多く、一緒に過ごさせてもらうだけで、多くのことを学べました。9人も一気にいなくなってしまうのは正直寂しいですが、今回出会った縁をきっかけに、卒業後もつながっていければと考えています。

HKS Graduation Ceremony
ケネディスクールの卒業式の様子。一人ずつ名前が呼ばれ、卒業証書を授与されます。
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tak

Author:tak
2014年8月より、ハーバード大学ケネディスクール(Harvard Kennedy School, HKS)に2年間留学しています。

HKSでは、エネルギー・環境政策や経済政策、交渉術、リーダーシップなどを学ぶ予定です。このブログでは、HKSでは何をどう教えているか、世界の政治経済分野のリーダーの考え方・習慣、英語学習の秘訣、その他日々の学び・感動を書き記したいと思います。

なお、このブログに書かれたことはすべて個人的見解によるものです。

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