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交渉術の授業の中間フィードバック

ジュリア・ミンソン(Julia Minson)教授の交渉術の授業で、先週、学生に対しアンケートが配布され、授業への中間フィードバックが行われました。今日の授業で、そのフィードバックの内容が匿名で紹介されました。その内容が興味深かったので、以下に共有します。

・特定の生徒が無関係なことを話しすぎていて、退屈だ。ミンソン教授はそうした発言を遮断するなど、クラスディスカッションをもっとマネージすべき
・学生の意見ではなく、ミンソン教授の話がもっと聞きたい
・授業に遅れてくる学生が多いのに辟易する。私は彼らに対し冷たい目線を毎回浴びせているが、彼らは気づく様子がない。授業への遅刻もきちんと記録し、成績に反映すべき。

これに対しては、僕自身、色々と思うことがありました。まず、アメリカの大学院の授業のフィードバックの仕組みについてです。ケネディスクールでは、学期末に学生が教授に対しフィードバックを行います。5段階評価で、授業や教授の総合評価、教授は議論を適切にマネージしているか、多様な意見を尊重しているか、アクセスしやすいか(Accessible)など、細かく点数をつけます。今回の中間フィードバックは、期末のものとは別に教授が自主的に行ったものです。授業を改善しようという心意気が見られ、非常に好感を持ちました。こうしたフィードバックの仕組みにより、質の悪い教授・講師は、淘汰されていくのだと思います。このような仕組みは、僕の卒業した日本の大学にはありませんでしたが、学生と教授の間で良い緊張関係を保ち、授業の質を高めるためにも、意義が大きいと感じます。

二点目は、授業参加(Class Participation)に対する学生の見方についてです。特定の生徒が話しすぎていると感じている学生が、僕の他にも多くいることに驚きました。ケネディスクールの授業の多くは、成績の20%~40%が授業参加(Class Participation)によって決まります。そのため、ただ目立ちたい、授業参加の点数を確保したいと思われる発言をする学生がいるのも事実です。こういう学生には僕自身辟易としていましたが、よく耳を傾けると、周囲の学生に新たな気づきを与えたり、授業を前向きに展開させるような質の高い発言をしている学生も一定数いることに気づきました。個人的には、教授の経験が浅かったり、人数が60人を超えるような大人数授業の場合には、全員をうまく巻き込んだ形でのクラスディスカッションは難しいと感じます。ハーバードビジネススクールは1クラス90人と聞きますが、どのようにクラスディスカッションをマネージしているのか、気になるところです。

実際に国際会議に出れば、目立ちたいだけの発言をする人も多いと思うので、ある意味、実践に近い場だと感じています。そうした環境下で議論に貢献し、意味のある発言を適切なタイミングでする良い訓練だと思って、日々の授業に取り組んでいきたいと思います。
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Author:tak
2014年8月より、ハーバード大学ケネディスクール(Harvard Kennedy School, HKS)に2年間留学しています。

HKSでは、エネルギー・環境政策や経済政策、交渉術、リーダーシップなどを学ぶ予定です。このブログでは、HKSでは何をどう教えているか、世界の政治経済分野のリーダーの考え方・習慣、英語学習の秘訣、その他日々の学び・感動を書き記したいと思います。

なお、このブログに書かれたことはすべて個人的見解によるものです。

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