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エネルギー政策について

ヘンリー・リー教授のエネルギー政策の授業については、前々回の記事でも書いたとおり、授業で全く扱っていない内容のプロブレムセットが課題として課されるなど、不満もあるのですが、石油・天然ガス市場や再生可能エネルギー、電力改革、気候変動など、エネルギーを語る上で必要な一通りの知識を学べるので、総じて満足はしています。二週間前に、一通りのトピックを扱い終えたので、学期の終盤は、毎回の授業で固有の国をピックアップし、その国のエネルギー政策を議論しています。前々回は、日本が取り上げられ、そのエネルギー政策について議論しました。僕はクラスに一人の日本人なので、日本の抱える地理的制約(国産資源が取れず中東に大きく石油・ガスを依存、国土が狭く大規模な太陽光発電や風力発電に不向きなど)や、原子力発電などを巡る政治的状況について共有するように心掛けました。

今日は、元米国エネルギー省の次官(Deputy Secretary)で、今年9月に退官し、現在はケネディスクールのシニアフェローを務めているダニエル・ポネマン(Daniel Poneman)がゲストスピーカーとして授業に来ました。議論の内容はオフレコードのため、ここには書けません。ただ、ケネディスクールの様々な場でエネルギーの議論をしていて感じることは、アメリカでは、原子力エネルギーに対する関心が高く、その問題は常に核不拡散(Nuclear Non-Proliferation)の問題と一体となって議論が行われるということです。ポネマン・シニアフェローも、元々は、国家安全保障委員会(National Security Council, NSC)で核不拡散・輸出管理のシニア・ディレクターを務めていました。仮に、今後エネルギー需要の大きく伸びる新興国などが原子力エネルギーを推進するという政策を取った場合、それらの国々においてウランやプルトニウムなどの核関連の物質が軍事転用されないよう、国際的な管理体制を築く必要があります。イランや北朝鮮における核不拡散問題はアメリカの外交上の最重要課題の一つであり、その問題と表裏一体である原子力エネルギーの問題については、アメリカ国内で非常に高い関心を持って見られていると感じます。実際、ケネディスクールでも、核不拡散の専門家であるマシュー・バーン(Matthew Burns)教授が、"Controlling the World’s Most Dangerous Weapons"というタイトルの授業を開いています。僕自身、来年余裕があれば、エネルギーを語る上で避けることのできない核不拡散の問題を学んでみたいと思っています。
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Author:tak
2014年8月より、ハーバード大学ケネディスクール(Harvard Kennedy School, HKS)に2年間留学しています。

HKSでは、エネルギー・環境政策や経済政策、交渉術、リーダーシップなどを学ぶ予定です。このブログでは、HKSでは何をどう教えているか、世界の政治経済分野のリーダーの考え方・習慣、英語学習の秘訣、その他日々の学び・感動を書き記したいと思います。

なお、このブログに書かれたことはすべて個人的見解によるものです。

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